【気象予報士試験】〜その9〜 潜熱とか顕熱とかなんなのよ!【奮闘記】

潜熱という言葉を聞いたことがありますか?

潜熱は氷が水に、水が水蒸気に、など水が状態変化をするときに吸収・放出される熱のことです。

水・氷・水蒸気の状態が変化したときは潜熱に気をつけましょう。

潜熱は潜在的な熱で、温度計で計っても熱の存在がわかりません。

ひさし社長

潜熱は物質に潜む秘められしエネルギーだゾ🥷

反対に温度計で計れる熱のことを「顕熱」と言います。

目次

変身する時は見えない苦労があるんよ👗

たとえば氷を熱して水にするときに0℃までは順調に氷の温度が上がりますが、0℃に到達すると、熱し続けても温度計の数値が上がらない時間があります。

これは氷が溶けて液体の水に変化している最中です。

ここで追加している熱は、氷から水へ変化する「状態変化」に使われ、温度計ではかることができる顕熱は上がりません。

熱が追加されているのに温度計の数値は上がらない。この時に氷と水に吸収されているのが潜熱です。

ひさし社長

顕熱が上がらないくらい潜熱としてバクバク熱を食べているんですね。

温度が上がらない代わりに氷から水になるためのエネルギーを内部に蓄えているんです。

たとえば、0℃の氷1kgを0℃の水1kgに溶かすとき、
 ・氷1gにつき、334J(80cal)の融解潜熱が必要です
 ・では氷1kgなら1000倍の、334kJ(80kcal)の融解潜熱が必要

80kcalはちょうどバナナ1本分の熱量です🍌
なので、バナナ1本のエネルギーで1kgの氷の塊を溶かせることになります🍌
このバナナ分の熱量は氷から水への状態変化にすべて使われるため、氷や水の温度を1℃も上げることには使われません。

ちなみにバナナ1本分のカロリーを1kgの水に与えると水の温度は80℃上昇させられます😡結構な熱量ですよね。氷から水に変える時に必要な潜熱は、顕熱では水を80℃上げられることになります。

※エネルギーとは「仕事をする能力」や「熱を発生させる力」のことです。

【氷→水】より【水→水蒸気】の方が潜熱が大きい

氷から水へ状態変化する時に必要な融解熱は上に述べた通り、334kJ/kg(80kcal🍌)でした。

水から水蒸気へ状態変化する時は、より大きな潜熱(蒸発熱)が必要になります。

ひさし社長

ちなみに『潜熱』という大枠の中に融解熱、蒸発熱、凝固熱、凝結熱、昇華熱があるゾ。

海面付近の平均的な気圧環境で、100℃ 1kgの水がすべて水蒸気になるには、2257kJの潜熱が必要です。バナナ約7本分の熱量ですね🍌🍌🍌🍌🍌🍌🍌

【水蒸気→水】【水→氷】では逆のことが起きます

水蒸気から水になるときは凝結熱(潜熱)、水から氷になるときは凝固熱(潜熱)の放出が発生します。

放出された潜熱は周囲の空気を温めます。これは潜熱が顕熱へと変換したことになります。

この時、周囲へ放出される潜熱は水蒸気から100℃ 1kgの水へ変わるときは2257kJ。0℃ 1kgの水から0℃の氷に変わる時は334kJの潜熱を放出します。

潜熱が積乱雲を強化する燃料になる

潜熱は水蒸気から水になる時に周りに顕熱を放出されると学習しました。

これはまさに雲ができる過程です。

上空で水蒸気が水滴になり雲ができると、その過程で周囲に潜熱を放出します。

潜熱を発見したジョゼフ・ブラック

潜熱が何かがわかったところで、潜熱を発見した人の話をしましょう。

試験には出ませんので肩の力を抜いて読んでください。

潜熱を見つけたとされるのは18世紀スコットランドの学者ジョゼフ・ブラックです。

ジョゼフは氷を溶かしている時や水が蒸発している時に、温度計の数値が変わらないのに、熱が大量に必要とされている現象を発見します。

ジョゼフ

氷を熱して溶かしているのに温度が上がらないのはなんでなんや?氷に加えた熱はどこに潜んでいるんや?

これが潜熱の発見です。

潜熱は「温度を変えずに状態変化のためだけに必要な熱」と定義されました。

潜熱の発見は蒸気機関の発明へ

ジェームズ・ワットさんをご存知ですか?

ワット

消費電力の単位のワットは私が由来です。

ワットは蒸気機関の技術を改良し、産業革命の起爆剤になった人物です。

このワットさんに、潜熱を教えたのがジョゼフ・ブラックその人でした。

ひさし社長

2人はグラスゴー大学で知り合い、親しい友人関係だったんだゾ。

ワットの研究により、現代の機械を使った大量生産システムやエネルギーの活用法ができあがりました。

ワットの研究を陰で支えたジョゼフの潜熱の発見は、現代社会にも役立っている偉大な発見だったんですね。

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この記事を書いた人

図書館で勝手に仕事をしている小さな会社のドケチ社長。口癖は「コーヒーの一滴は血の一滴」

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