竜巻とダウンバースト、被害の跡はどう違う?

竜巻などの強い風で木が倒れ、ものが飛ばされたあと。その場所を上空から見たら、風の正体が分かるのでしょうか? 竜巻とダウンバーストは、どちらも積乱雲などに伴って起きる激しい突風ですが、風の動き方が違うため、被害の広がり方にも特徴があります。

まずは、風の形を思い浮かべてみましょう。竜巻は「移動する渦」、ダウンバーストは「上から落ちて地面で広がる空気」です。被害の跡は、風が通った道をたどる手がかりになります。

典型的な傾向を示した模式図です。実際の被害はこの形と異なることがあります。

目次

竜巻は、細長い帯のような跡を残しやすい

竜巻は、積乱雲などに伴ってできる、強く回転する空気の渦です。渦が地面にふれたまま移動すると、その通り道に沿って被害が続きます。そのため、被害の範囲は細長い帯のようになりやすいのです。

竜巻の近くでは、風向きが回転しながら変わることがあります。倒れた木や飛ばされたものが、同じ向きにそろわず、向きが入り乱れたり、竜巻の通り道に集まったりする場合があります。被害の跡が線のように続き、ものの向きが場所によって違うなら、竜巻の手がかりの一つです。

ダウンバーストは、地面にぶつかって広がる

ダウンバーストは、積乱雲などから強い空気の流れが下向きに吹きおり、地面にぶつかったあと、周りへ広がる現象です。水道の水が洗面台の底に当たって周りへ広がる様子を思い浮かべると、空気の流れがつかみやすいでしょう。

地面にぶつかった空気は、外向きに広がります。そのため、被害は円形や楕円形のように、ある程度広い面に広がりやすくなります。倒れた木が同じ向きにそろったり、ある地点から扇のように広がったりすることもあります。竜巻のように風向きが回るより、一定の向きに強く吹くことが多いのも特徴です。

必ずしも痕跡だけで決められるわけではない

ここまでの特徴は、見分けるための手がかりです。被害の形だけで「これは竜巻だ」「これはダウンバーストだ」と決めることはできません。

たとえば、ダウンバーストが起きた積乱雲自体が移動していると、進行方向側の風が特に強くなる場合があります。その結果、被害が細長く続き、竜巻の跡に似て見えることがあります。また、建物や木の形、地形などによって、風の跡の見え方も変わります。

気象台などの専門家は、倒れた木や飛散物の向きだけでなく、被害の広がり、気象レーダーの記録、発生時の天気などを合わせて調べます。複数の手がかりを組み合わせて、どんな風が吹いたのかを判断するのです。

参考資料

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この記事を書いた人

図書館で勝手に仕事をしている小さな会社のドケチ社長。口癖は「コーヒーの一滴は血の一滴」

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