空の世界には、巨大な積乱雲ソラモン『ニュードン』がいることで知られています。しかし、ニュードンの体内には、ときどきとても危険な存在が生まれることがあります。
その名は『バースドン』。
ふっくらとした体に眠そうな目を持つ、どこか愛らしい風のドラゴンです。しかし、そのかわいらしい見た目にだまされてはいけません。バースドンは空港関係者やパイロットたちが特に警戒する危険なソラモンのひとつなのです。
積乱雲から生まれるダウンバーストのソラモン『バースドン』登場!

バースドンは普段から空を飛び回っているソラモンではありません。
巨大な積乱雲ソラモン『ニュードン』の体内で、冷たい空気が大量に集まったときだけ生まれる特別な存在です。
ニュードンの中では強い上昇気流が吹いています。しかし雨や氷の粒が増え、冷たい空気がたまってくると、その一部がまとまってバースドンになります。
誕生したばかりのバースドンは、ニュードンの体内でのんびり眠っています。丸くて柔らかそうな体は半透明で、まるで液体のような風でできています。
ですが、ある瞬間になると目を開き、ゆっくりと動き始めるのです。
お尻から落ちる不思議なソラモン
バースドンの最大の特徴は落ち方です。
普通の生き物なら頭を下にして落ちそうですが、バースドンは違います。
空の高い場所でくるりと体を反転させると、お尻を下に向けて真っすぐ地上へ落下します。
その姿は巨大な風のしずくのようです。
落下中のバースドンは周囲の空気を巻き込みながら加速し、体の中に強力なエネルギーをため込んでいきます。
地上から見ると、積乱雲の下から何かが一直線に落ちてくるように見えることもあります。
ダウンバーストを起こす危険な力
地面にぶつかった瞬間、バースドンの体は大きく広がります。
しかし広がるのは水ではありません。
猛烈な風です。
液体のような体が四方八方へ弾け飛ぶことで、強烈な突風が地面付近に広がります。
この現象が「ダウンバースト」です。
バースドンが大きいほど風も強くなり、木をなぎ倒したり、建物を壊したりすることもあります。
特に危険なのは空港周辺です。
飛行機は離陸や着陸のとき、高度が低く速度にも余裕がありません。
そんなときにバースドンが落下してダウンバーストを起こすと、飛行機は突然強い風に巻き込まれてしまいます。
飛行機を墜落させることもある
バースドンはかわいらしい見た目とは裏腹に、飛行機を墜落させてしまうこともある恐ろしいソラモンです。
離陸中の飛行機がバースドンの風に巻き込まれると、最初は強い向かい風で浮き上がったように感じます。
しかし、その直後に強烈な下降気流や追い風へ変化し、飛行機は急激に高度を失うことがあります。
着陸中も同じです。
滑走路の近くでバースドンが落下すると、飛行機は安定した飛行を保てなくなります。
そのため、積乱雲が近くにあるときは、パイロットたちは常にバースドンの存在を警戒しています。
空港ではどうやって見つけるの?
現在の空港では、気象レーダーやドップラーライダーなどの観測装置によって危険な風を監視しています。
これらの装置は、バースドンが生まれそうな場所や落下しそうな場所を探すために使われています。
怪しい動きを発見すると、管制官やパイロットへすぐに情報が伝えられます。
飛行機の安全は、こうした観測技術によって守られているのです。
かわいいけれど油断できない存在
バースドンは、ニュードンの体内で生まれる風のドラゴンソラモンです。
丸くて愛らしい見た目をしていますが、その正体は強力な下降気流そのもの。
お尻から地上へ落下し、着地と同時にダウンバーストを発生させます。
その力は森を吹き飛ばし、ときには飛行機を墜落させるほど強力です。
空港で積乱雲を見かけたら、その中で眠っているバースドンのことを思い出してみてください。
もしかすると今も、ニュードンの体内で静かに出番を待っているのかもしれません。

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