空港の向こうに、長い翼を広げた飛行機が見えます。
あれ? 翼の下にぶら下がっているエンジンが、いつもより多いみたい。右にふたつ、左にふたつ。数えてみると、全部で4つあります。
その飛行機は、エアバスのA340かもしれません。
飛行機に詳しくなくても大丈夫。エンジンの数から見始めると、いつもの空港がちょっとした宝探しの場所に変わります。オチュンと一緒に、大きな翼の旅の物語をのぞいてみましょう。
オチュン右にふたつ、左にふたつ! 4つのエンジンって、なんだかかっこいいね!
A340はどんな飛行機?
A340は、ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスがつくった長距離向けの旅客機です。太い胴体の中には通路が2本あり、たくさんの人や荷物を乗せて、海を越えるような長い旅にも使われてきました。
いちばん目を引くのは、翼の下に左右2基ずつ並ぶ4つのエンジン。エンジンを数えるだけでも、飛行機を見る楽しみがひとつ増えます。
4つのエンジンを持つ旅客機には、ボーイング747やエアバスA380もあります。A340の客室は基本的に1階建て。747の前方にある「こぶ」のような2階部分や、A380の胴体全体にわたる2階建てとは、横から見た姿が異なります。



エンジンを数えて、次に胴体の形を見る。飛行機探しの探偵みたい!
よく似たA330とA340、どう見分ける?


正面から見たエンジンの数の比較。機体の細部や縮尺は、わかりやすくするために簡略化したイメージです。
A330とA340は、似ていて当然。1987年に一緒に計画が始まり、初期のモデルでは胴体の基本形や翼、尾翼などに共通点があります。顔つきだけで見分けるのは、慣れた人でも簡単ではありません。
そこで、まずは翼の下のエンジンを数えてみましょう。
| 見るところ | A330の例 | A340の例 |
|---|---|---|
| エンジン | 左右1基ずつ、合計2基 | 左右2基ずつ、合計4基 |
| 機体の底 | 主な車輪は左右に配置 | 左右の主脚に加え、胴体の中央にも脚がある |
| 共通するところ | 通路2本の客室、似た顔つき | 通路2本の客室、似た顔つき |
エンジンが2基なら「A330かな?」、4基なら「A340かな?」。ただし、2基や4基の機体はほかにもあります。A330とA340の比較として使い、実際の機種は機体の登録記号や航空会社の機材案内でも確かめましょう。
機体を真横から見ると、反対側の翼のエンジンが重なって、4つすべて見えないこともあります。少し前から見える位置だと、左右を数えやすくなります。



似た顔のA330とA340。翼の下を数えると、違いが見えてくるね!
A340を好きになる5つの特徴
翼の下に4つ並ぶエンジン
左右にふたつずつ、合計4つのエンジン。翼の広がりと一緒に眺めると、長距離へ向かう飛行機らしい迫力があります。
航空機のエンジンの数は、設計や時代、運航の条件によって選ばれてきました。4基なら必ず安全、2基なら危険という意味ではありません。どの機体も厳しい基準のもとで運航されています。
胴体の下にも車輪がある
地上にいるA340を近くで見られたら、おなかの下にも注目。左右の主脚に加え、胴体の中央にも着陸脚があります。これは大きな機体の重さを支えるための工夫のひとつです。
初期のA340-200・-300と、後から登場したA340-500・-600では、中央の脚の車輪の構成が異なります。遠くからは重なって見えにくいこともあるので、見つけられたらラッキーです。
長い翼と、上へ立つ翼の先
A340の翼は左右に長く伸び、先には上向きのウイングレットがあります。翼先の渦による抵抗を減らすための工夫で、見た目にも「すっと伸びた翼」のアクセントになっています。
同じように翼の先が上を向く飛行機はほかにもあるため、翼端だけでA340とは決められません。エンジンの数や機体全体と合わせて見ましょう。
おだやかな顔つきと、横に長い胴体
操縦席の窓や丸みのある機首は、A330にもよく似ています。とくにA340-600は胴体が長く、横から見ると「こんなに長いの?」と思うほど、すらりとした姿です。
写真では見る角度やレンズによって長さが変わって見えます。見慣れるまでは、まず4基のエンジンを探すのがおすすめです。
操縦席にはサイドスティック
A340の操縦席には、操縦士が片手で操作するサイドスティックがあります。操作を電気信号で伝えるデジタル・フライ・バイ・ワイヤを採用し、A330などとの操縦席の共通性も考えられています。
コンピューターは操縦を支えますが、飛行機を操縦するのはパイロット。飛行機の中にも、外からは見えない工夫が詰まっています。



おなかの下の脚まで見られたら、A340観察がもっと楽しくなりそう!
A340ファミリーを並べてみよう


図は大きさの違いを伝えるイメージです。横からは反対側のエンジンが重なることがあり、細部や縮尺は正確な設計図ではありません。全長は下の表をご覧ください。
A340の主な旅客型には、長さや得意な旅の距離が違う4つの仲間があります。
| 機種 | 全長の目安 | 覚え方 |
|---|---|---|
| A340-200 | 約59.4メートル | ファミリーでいちばん短い |
| A340-300 | 約63.7メートル | 最初に初飛行したモデル |
| A340-500 | 約67.9メートル | とても長い距離を得意とする仲間 |
| A340-600 | 約75.4メートル | ファミリーでいちばん長い |
全長はエアバスの機体資料に掲載された数値を丸めた目安です。資料の年代や寸法の測り方などで表記に差があります。
いちばん短い-200と、いちばん長い-600の差は約16メートル。数字が大きくなるにつれて、すらりとした胴体が長くなっていきます。
-500は特に長距離向けのモデル。-600は長い胴体を生かして、より多くの人や荷物を運ぶことを目指しました。旅客型のA340に「neo」という世代はなく、A330neoとは別のファミリーです。



-200から-600まで、並べるとこんなに長さが違うんだね!
数字で見るA340-300の大きさ
初めに飛んだモデル、A340-300を例に見てみましょう。座席数と航続距離はエアバスの2002年の資料にある、当時の標準的な3クラス配置の目安です。
| 項目 | A340-300の目安 |
|---|---|
| 全長 | 約63.7メートル |
| 翼幅 | 約60.3メートル |
| 座席数 | 3クラス配置の一例で約295席 |
| 航続距離 | 最大約13,900キロメートル |
| エンジン | 翼の下に左右2基ずつ、合計4基 |
| 客室の通路 | 2本 |
| 胴体中央の着陸脚 | 左右の主脚に加えて1組 |
座席数や航続距離は、航空会社の座席配置、機体の仕様、搭載する人や荷物、天候などによって変わります。最大航続距離は、どの便でもその距離を必ず飛べるという意味ではありません。
約60メートルの翼を思い浮かべながら窓の外を見ると、遠くに見える翼の先が少し違って見えるかもしれません。
1991年、A340が初めて空へ
エアバスは1987年、2基エンジンのA330と、4基エンジンのA340を一緒に計画しました。同じ基本設計を生かしつつ、長距離路線などで航空会社が異なる選択肢を持てるようにしたのです。
1991年10月25日、フランスのトゥールーズでA340-300が初飛行。その後、1993年に航空会社での運航が始まります。
A340の歩みを年表で見てみよう
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1987年 | A330とA340の計画が一緒に始まる |
| 1991年 | 10月25日、A340-300が初飛行 |
| 1993年 | A340がルフトハンザ航空やエールフランスで就航 |
| 1997年 | A340-500とA340-600の開発が始まる |
| 2001年 | A340-600が初飛行 |
| 2002年 | A340-600がヴァージン アトランティック航空で就航 |
| 2004年 | A340-500がシンガポール航空の長距離路線で活躍 |
| 2011年 | エアバスがA340計画を終了。運航中の機体への支援は継続 |
長距離を飛ぶ機体として活躍したA340。A340-500は、シンガポール航空のシンガポール―ロサンゼルス線や、シンガポール―ニューアーク線でも使われました。
後には、エンジンや運航の技術の発展、航空会社が求める燃料や整備の効率などを背景に、長距離でも双発機が広く使われるようになりました。エアバスは2011年にA340の計画を終了しています。



4つのエンジンで、海を越えて遠くまで。いろんな旅を運んできたんだね。
飛行機を見つける楽しさは、旅の思い出になる
展望デッキで、翼の下を数えてみる。写真に写った胴体の長さを見比べる。いつもなら通り過ぎてしまう空港の時間が、小さな発見の時間に変わります。
A340を見つけたら、「4つのエンジン」「おなかの下の脚」「長い胴体」を順番に探してみてください。正解がすぐにわからなくても、飛行機を見る楽しさはもう始まっています。



次に4つのエンジンを見つけたら、A340かな?って一緒に調べてみよう!
オチュンと振り返る A340クイズ
選択肢を押すと、答えと解説が表示されます。気軽に挑戦してみてね!
第1問 A340のエンジンは全部で何基?
A:2基
おしい! 答えは C:4基。 左右の翼の下に2基ずつ、合計4基です。
B:3基
おしい! 答えは C:4基。 左右の翼の下に2基ずつ、合計4基です。
C:4基
正解! 答えは C:4基。 左右の翼の下に2基ずつ、合計4基です。
第2問 A330とA340を見分けるヒントは?
A:エンジンの数
正解! 答えは A:エンジンの数。 A330は2基、A340は4基。ほかの機種にも似た特徴があるので、複数の手がかりで確かめましょう。
B:機体の色は必ず違う
おしい! 答えは A:エンジンの数。 A330は2基、A340は4基。ほかの機種にも似た特徴があるので、複数の手がかりで確かめましょう。
C:窓は必ず同じ数
おしい! 答えは A:エンジンの数。 A330は2基、A340は4基。ほかの機種にも似た特徴があるので、複数の手がかりで確かめましょう。
第3問 A340にあって、左右の主脚と別に胴体中央にあるものは?
A:プロペラ
おしい! 答えは B:着陸脚。 胴体中央の着陸脚は、重さを支える工夫のひとつです。
B:着陸脚
正解! 答えは B:着陸脚。 胴体中央の着陸脚は、重さを支える工夫のひとつです。
C:エンジン
おしい! 答えは B:着陸脚。 胴体中央の着陸脚は、重さを支える工夫のひとつです。
第4問 A340ファミリーでいちばん胴体が長いモデルは?
A:A340-200
おしい! 答えは C:A340-600。 A340-600は約75.4メートルで、4モデルの中で最も長い仲間です。
B:A340-300
おしい! 答えは C:A340-600。 A340-600は約75.4メートルで、4モデルの中で最も長い仲間です。
C:A340-600
正解! 答えは C:A340-600。 A340-600は約75.4メートルで、4モデルの中で最も長い仲間です。
第5問 A340が初飛行したのはいつ?
A:1971年
おしい! 答えは C:1991年。 A340-300は1991年10月25日に初飛行しました。
B:1981年
おしい! 答えは C:1991年。 A340-300は1991年10月25日に初飛行しました。
C:1991年
正解! 答えは C:1991年。 A340-300は1991年10月25日に初飛行しました。
表紙と比較図は、提供されたオチュンを参考にAIで制作したイメージです。飛行機の細部は簡略化しています。
参考資料
- エアバス A330とA340の共同開発 — 1987年の共同計画と機体の共通点。
- エアバス 2002年の年次資料 — A340の各型式の全長、翼幅、座席数と航続距離。
- エアバス A340-200/-300の機体資料 — 機体寸法と中央着陸脚。
- エアバス A340-500/-600の機体資料 — 中央着陸脚などの構成。
- Getty Images A340初飛行の記録写真 — 1991年10月25日の初飛行。
- ルフトハンザ航空の歩み — 1993年のA340就航。
- エアバス 2002年の年次レビュー — A340-600の就航とA340-500の初飛行。
- エアバス シンガポール航空との歩み — A340-500の長距離路線。
- エアバス 2011年の年次レビュー — A340計画の終了と支援の継続。










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