ダチョウが石を食べる——。初めて聞くと、「ウソだろ…」と心配になりますよね。
実はダチョウは、石を栄養にするために食べるのではありません。おなかの中で石を使って他の食べものを細かくするのに使います。鳥のおなかには、石を活用するための特別なしくみがあるのです。
もちろん石は最終的に排泄されます💩
どうして石を飲み込むの?
ダチョウには歯がありません(ダチョウではなく鳥類全般歯がない)。草や葉、種などをくちばしで食べても、人間のように歯ですりつぶすことはできません。
そこで活躍するのが、胃の一部にある砂嚢(さのう)です。砂嚢は、壁が厚くて筋肉が発達した袋のような器官。ここに食べものと小石や砂が入り、砂嚢の筋肉が動くことで、石と食べものがこすれ合います。
イメージするなら、砂嚢は「食べものをすりつぶす小さな製粉機」。石は、その中で食べものを砕くための道具です。ダチョウは石を飲み込んで、体の中に“天然のすりつぶしセット”を用意しているのです。
石はおなかの中でどうなるの?
飲み込まれた石は、食べものといっしょに砂嚢へ運ばれます。そこで食べものをこすり、細かくするのを助けます。石が食べもののように栄養に変わるわけではありません。
砂嚢の中で石は少しずつすり減ったり、こわれたりします。ダチョウの体の中から出ていくものもあり、食べるものによって必要な石の量も変わります。飼育されたダチョウを調べた研究でも、砂嚢などに石や砂が見つかり、食べものの種類によって石の量に違いがありました。
石を食べるのはダチョウだけ?
いいえ。ダチョウ以外にも、食べものを細かくするために小石や砂を飲み込む鳥がいます。ただし、鳥なら全種類が石を食べるわけではありません。食べものや食べ方によって、必要な助けは違います。
ダチョウは植物を多く食べますが、昆虫などを食べることもあります。草や葉のような食べものを消化するうえで、砂嚢の力と中の石が役に立つのです。
石を食べるのは、ダチョウのおなかの知恵!
ダチョウが石を飲み込むのは、石が大好物だからでも、石を栄養にするためでもありません。歯の代わりに、砂嚢の中で食べものをすりつぶす助けにしているのです。
「石を食べる鳥」と聞くとびっくりしますが、理由を知ると、体のしくみに合わせた工夫だとわかります。ダチョウのおなかには、小さな石を使う“自然の調理道具”が備わっているんですね。
※ダチョウは石を食べますが、ダチョウに石を投げたりするのは絶対にやめましょう

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