空を飛ぶ戦闘機には、ただ速く飛ぶだけでなく、自分の身を守るためのさまざまなしくみがあります。そのひとつが、今回のソラモンのモチーフになったチャフです。
チャフは、細かい金属片を空中にまき散らして、レーダーをまどわせるためのものです。これをソラモンにしたのが、ぎんまきソラモンのチャフリィです。
チャフリィは、銀色の紙吹雪が集まったような、キラキラしたマリモのような姿をしています。体の中心には小さな銀色の球があり、そのまわりを細い金属リボンや、きらめくかけらがふわふわと包んでいます。炎で光るフレアリィとは違い、チャフリィは銀色のかけらを風に乗せて広げるソラモンです。
フレアリィの相棒、銀色のおとりソラモン『チャフリィ』登場!

チャフは、レーダーをまどわせるために使われるおとりです。
レーダーは、電波を出して、その電波が物に当たって返ってくる様子を見ています。空に飛行機がいれば、電波が飛行機に当たり、戻ってきます。その反応を見て、「そこに何かがいる」と判断するのです。
そこでチャフをまきます。チャフは、細かい金属片です。空中に広がると、レーダーの電波をあちこちに反射します。するとレーダーには、本物の飛行機だけでなく、空いっぱいに広がった金属片の雲も見えてしまいます。
つまりチャフは、「本物はどこ?」とレーダーを迷わせるための銀色のおとりなのです。
銀の紙吹雪マリモ、チャフリィ
チャフリィの体は、ふわふわした毛ではなく、薄い金属片や銀色のリボンでできています。近くで見ると、一枚一枚が光を反射して、青や白や銀にきらめきます。
風が吹くと、チャフリィの体のかけらはひらひらと広がります。まるで空に銀色のカーテンをかけるように、細かい金属片がふわっと散っていきます。
チャフリィは、自分から力強く羽ばたいて飛ぶというより、風に乗って空を泳ぐように動きます。空気の流れを読むのが得意で、危ない気配を感じると、すばやく仲間のまわりに広がります。
ふだんは明るくて、キラキラしたものが大好きな性格です。空をひらひら舞いながら、太陽の光を受けて楽しそうに輝いています。でも、仲間がレーダーに見つかりそうになると、表情が少しきりっと変わります。
「ここから先は、ぼくがまもるよ」
そう言うように、チャフリィは銀色のかけらを一気に広げるのです。
とくいわざ「ミラージュチャフ」
チャフリィのとくいわざは、ミラージュチャフです。
このわざを使うと、チャフリィのまわりから銀色のかけらが空いっぱいに広がります。細いリボンのような金属片、小さな四角い紙吹雪のようなかけら、きらきら光る破片たち。それらが一斉に舞い上がり、レーダーにたくさんのまぼろしを見せます。
本物の仲間は一機だけなのに、レーダーにはたくさんの反応が見えてしまいます。どれが本物で、どれがチャフリィの作ったまぼろしなのか、相手はすぐには見分けられません。
ミラージュチャフは、相手を攻撃するためのわざではありません。仲間の姿をかくし、時間をかせぎ、安全な方向へ逃がすためのわざです。
そこが、チャフリィのやさしさであり、強さでもあります。
フレアリィとの違い
フレアリィとチャフリィは、どちらも「おとり」のソラモンです。でも、まどわせる相手が少し違います。
フレアリィは、熱を出してミサイルの目をそらします。赤外線で熱を追いかける相手に対して、まぶしく熱い光で「こっちだよ」と誘うのです。
一方、チャフリィは、金属片でレーダーをまどわせます。電波を使って探してくる相手に対して、銀色のかけらを広げて、たくさんのまぼろしを作ります。
フレアリィが火のマリモなら、チャフリィは銀の紙吹雪マリモです。オレンジ色に輝くフレアリィと、青空の中で銀色にきらめくチャフリィ。ふたりが並ぶと、空を守る相棒のように見えます。
空に広がる銀色の守り手
航空機が青空を飛んでいるとき、その後ろに銀色のかけらがふわっと広がることがあります。そこにチャフリィがいると考えると、チャフのしくみがぐっとわかりやすくなります。
チャフリィは、敵を倒すために前へ出るソラモンではありません。仲間を見つけにくくするために、自分の体を空いっぱいに広げるソラモンです。
自分がバラバラになるように見えても、チャフリィはこわがりません。銀色のかけらは風に乗り、光を受け、レーダーの目をまどわせながら、仲間を守るための大きな雲になります。
小さな体から広がる、銀色のまぼろし。
それがチャフリィの力です。
チャフリィは今日も、青い空のどこかでひらひらと舞っています。きらめく金属片を空いっぱいに広げながら、大切な仲間の姿をそっとかくす。かわいくて、少し不思議で、とても頼もしい、空の守り手なのです。

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