雲よりもずっと高い空に、白と青の翼を広げてゆったり飛ぶソラモンがいます。名前は『ハプシー』。成層圏から地上へ電波を届ける、トンビをモチーフにした近未来的なソラモンです。
ハプシーのモデルになっているのは、成層圏通信プラットフォーム「HAPS」です。HAPSは「High Altitude Platform Station」の略で、地上からおよそ20kmの成層圏に飛行体をとどめ、そこから通信や放送の電波を届けるしくみです。人工衛星よりも地上に近く、地上の基地局よりも広い範囲を見渡せるため、空に浮かぶ通信基地局のような存在といえます。
ハプシーもまた、成層圏の静かな空に長くとどまりながら、地上の人々の「つながる」を支えています。
空に浮かぶ通信基地局ソラモン『ハプシー』登場!

私たちがスマホで通話をしたり、インターネットを使ったり、映像や情報を受け取ったりできるのは、電波を送受信する基地局があるからです。しかし、山の中や海の上、離島、災害で設備が壊れた地域などでは、地上の通信だけでは届きにくい場所があります。
そんなとき、HAPSのような成層圏通信プラットフォームが役立ちます。高い空から広い範囲へ電波を届けることで、スマホの通信、インターネット接続、放送、防災情報の伝達などを助けることができます。
ハプシーのお腹には、でっぱりのない近未来的なアンテナがあります。起動すると青白くぼんやり光り、そこからやさしい電波の輪が地上へ広がっていきます。目には見えないけれど、ハプシーの電波は人と人をつなぎ、大切な情報を届けているのです。
トンビのように空を読む
ハプシーは、速く飛び回るソラモンではありません。得意なのは、空の流れを読んで、少ない力で長く飛び続けることです。
トンビが上昇気流に乗って、翼をあまり動かさずに空を舞うように、ハプシーも大きな翼を広げて成層圏をゆったり滑空します。飛行中は、トンビのようにしっかりした足を体にぴったり密着させ、空気の抵抗を少なくしています。
翼には青いソーラーパネルのような模様があり、太陽の光を集めてエネルギーに変えます。昼間にためた力を使いながら、ハプシーは長い時間、空の上で任務を続けます。
ひとりでも、みんなをつなぐ
成層圏はとても高く、静かな場所です。ハプシーのまわりには、地上のようなにぎやかさはありません。だからハプシーは、ほんとうは少しさみしがりやです。
それでも、ハプシーは空にとどまり続けます。なぜなら、自分がそこにいることで、遠く離れた人の声が届くからです。山で困っている人、災害時に家族へ連絡したい人、海の上で情報を必要としている人。ハプシーは、そんな地上の声を静かに支えています。
地上でスマホがつながった瞬間、ハプシーのお腹のアンテナがふわっと明るくなります。それは、ハプシーが「ちゃんと届いた」と感じている合図なのかもしれません。
油揚げが大好きな一面
成層圏で通信を支えるかっこいいハプシーですが、かわいい一面もあります。ハプシーは油揚げが大好きです。
地上に少しだけ降りて休むとき、油揚げを見つけると、うれしそうに目を細めます。手は使わず、トンビらしくくちばしだけで器用につまんで食べます。いつもは静かに空を見守っているハプシーも、油揚げを食べているときだけは、すっかり夢中になってしまいます。
「油揚げだいすき〜!」
そんな声が聞こえてきそうな姿は、ハプシーの大きな魅力です。
ハプシーのとくいわざ
ハプシーの代表的な技は「リンクでんぱ」です。お腹のアンテナを起動し、遠く離れた場所どうしを電波でつなぎます。
「スマホサポート」は、スマホの通信を安定させる技です。山間部や海上、災害時など、つながりにくい場所で力を発揮します。
「ブロードキャスト」は、広い範囲に情報を届ける技です。放送や防災情報を多くの人へ伝えるときに活躍します。
そして「ソーラーフライト」は、翼のソーラーパネルで太陽の光を集め、長時間飛び続ける技です。HAPSらしさと、ハプシーらしさがつまった大切な力です。
未来の空で活躍するソラモン
HAPSは、これからの通信を支える技術として期待されています。地上の基地局、人工衛星、そして成層圏を飛ぶプラットフォームが協力すれば、もっと広い場所で通信が使えるようになるかもしれません。
ハプシーは、そんな未来の空をイメージしたソラモンです。太陽の光を翼に集め、成層圏をひとりで舞いながら、地上へ電波を届ける。派手に戦うわけではないけれど、みんなの暮らしを空から支える、とても大切な存在です。
今日もハプシーは、青い翼を広げて高い空を飛んでいます。遠くの声が、ちゃんと届きますように。地上のみんなが安心してつながれますように。そんな願いをこめて、成層圏から静かに電波を届けているのです。

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