朝焼けにのびるロール雲ソラモン『モーグリン』

朝の空が、まだ少しだけ眠そうな色をしているころ。
海の上に、ながーく、ながーくのびる白い雲があらわれます。まるで空に置かれた巨大なロールケーキ。ふわふわしているのに、どこか力強く、地平線にそってゆっくり進んでいく不思議な雲。

その正体が、あさぐもソラモンのモーグリンです。

モーグリンは、モーニング・グローリーという珍しいロール雲をモチーフにしたソラモン。体は長い円筒形の雲でできていて、先端にはぐるぐる巻きの断面があります。顔はいつも寝起きのようにとろんとしていて、半分閉じた目で「ふわぁ……」とあくびをしながら空を進みます。

でも、ただ眠そうなだけではありません。モーグリンの体のまわりでは、空気がぐるぐると流れています。ふわふわした見た目の中に、風の力と雲が生まれるしくみがかくれているのです。

目次

海風と陸風が出会う朝にあらわれるソラモン『モーグリン』登場!

モーグリンは、海風と陸風がぶつかるところから生まれます。

昼間、陸は太陽にあたためられ、海よりも温度が上がりやすくなります。すると、海から陸へ向かって風が吹きます。これが海風です。反対に夜になると、陸は海よりも早く冷えます。冷えた陸から海へ向かって流れ出す風が、陸風です。

朝になるころ、この海からの風と、陸からの風が出会う場所ができます。風と風が正面からぶつかると、空気は行き場をなくして上へ持ち上がります。

この「上へ持ち上がる空気」こそ、モーグリンが生まれる大事なきっかけです。

空にできる大きな波

空気が上へ持ち上がると、目には見えない大きな波が空の中にできます。
海に波が立つように、空気の中にも波ができるのです。

モーグリンは、この空気の波に乗って進むソラモンです。波の前側では、空気が上に持ち上げられます。空気は高いところへ上がると冷えます。冷えた空気の中の水蒸気は、小さな水のつぶになり、雲になります。

つまり、モーグリンの前側では雲が生まれているのです。

一方で、波の後ろ側では空気が下へ降ります。下がる空気はあたたまり、できていた雲はすーっと消えていきます。だからモーグリンは、前で雲をつくり、後ろで雲を消しながら、長いロール雲の姿で空をころがっているように見えるのです。

ねぼけ顔でもすごいソラモン

モーグリンは、見た目だけならとてもゆるいソラモンです。
目は半分閉じていて、いつも眠そう。朝焼けの光をあびながら、ぽやんとした顔で空をただよっています。

けれど、体の中では空気が大きく動いています。
海風と陸風がぶつかり、空気が上へ持ち上がり、波ができ、雲が生まれては消えていく。モーグリンは、その一連の流れをまるごと体で表しているソラモンなのです。

得意技は、長い体をくるりと回して風を送る「あさかぜロール」
体のまわりに小さな渦をつくる「ぐるぐるエアー」
そして、空気の流れを読んで雲の道を進む「くものみちびき」です。

どの技も派手な攻撃ではありません。モーグリンらしく、ゆっくり、やさしく、でも確かに空の流れを変えていきます。

朝だけ会える特別な存在

モーグリンに会えるのは、いつでもどこでもというわけではありません。
朝の空気が安定していて、海風と陸風がうまくぶつかり、空に大きな波ができたとき。そんな特別な条件がそろったときだけ、モーグリンは長い体をのばしてあらわれます。

だから、モーグリンは少しレアなソラモンです。

もし朝焼けの空に、横に長くのびるロール雲を見つけたら、よく見てみてください。先端のぐるぐる巻きの中に、眠そうな目があるかもしれません。

それはきっと、まだ寝ぼけながら空をころがるモーグリン。
海風と陸風が出会った朝にだけ生まれる、ふしぎでかわいいロール雲ソラモンです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

図書館で勝手に仕事をしている小さな会社のドケチ社長。口癖は「コーヒーの一滴は血の一滴」

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次