カワセミ三兄弟をご紹介! 青いカワセミ・白黒のヤマセミ・赤いアカショウビン

「カワセミ」と聞いて、青く輝く小さな鳥を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。けれど、その仲間には、白黒模様の大きな鳥も、森の奥で鳴く赤い鳥もいるのです。

今回は、カワセミ・ヤマセミ・アカショウビンの3種を「カワセミ三兄弟」としてご紹介します。そっくりな鳥を見分けるというより、「同じ仲間なのに、こんなに個性的!」と楽しんでみてください。

カワセミ約17cm、ヤマセミ約38cm、アカショウビン約27cmを同じ縮尺の目安で並べた図。右端の手は鳥の止まり木から離れた独立したサイズの目安。
色だけでなく、大きさにも個性がある三兄弟。手は独立した目安の図です。

冒頭の図は、成鳥の大きさの違いを同じ縮尺を目安に描いています。全長は、くちばしの先から尾の先まで。各鳥の紹介図は見やすい大きさで描いているため、図どうしの表示サイズでは体格を比べないでください。

カワセミ

青い背中とオレンジ色のお腹。川や池で暮らす、小さな魚とり名人。

ヤマセミ

白黒の模様と、ふさふさの冠羽。山あいの水辺で暮らす大きな仲間。

アカショウビン

大きな赤いくちばし。沢のある森で、声をひびかせる夏の訪問者。

カワセミは、水辺の青い宝石

分類ブッポウソウ目・カワセミ科・カワセミ属

まず登場するのは、三兄弟の中でいちばん小さなカワセミ。全長は約17cmです。鮮やかな青い背中に、オレンジ色のお腹。水面近くをすっと飛ぶ姿は、まさに「飛ぶ宝石」です。

川辺の枝にとまるカワセミ。青い背中、オレンジ色のお腹、とがったくちばしを矢印で示す。右の顔の比較は、オスの黒いくちばしとメスの赤い下くちばし。
青い背中とオレンジ色のお腹が印象的。右側では、成鳥のくちばしの色も紹介しています。

イラストでは、青い背中と長くとがったくちばしに注目してください。見た目が華やかなだけでなく、このくちばしで水中の魚を捕まえます。枝や岩にじっととまり、水面を見つめていたと思ったら、すばやく飛び込む。静かな待ち時間と、一瞬の動きの両方が魅力の鳥です。

川や池などの水辺にすみ、身近な公園の池で出会えることもあります。北日本では、秋冬に暖かい地域へ移動するものもいます。

この鳥の魅力:身近な水辺に、宝石のような青い鳥がいる。その意外さと美しさを楽しめます。

参考:日本野鳥の会 BIRD FAN「カワセミ」、サントリー「日本の鳥百科 カワセミ」、京都市「きょうと市民しんぶん 令和2年5月1日号」

ヤマセミは、白黒模様の魚とり名人

分類ブッポウソウ目・カワセミ科・ヤマセミ属

「カワセミの仲間は、みんな青いの?」と思っていたら、次はヤマセミの出番です。全長は約38cm。小さなカワセミよりもずっと大きく、白と黒のまだら模様をまとっています。

山あいの渓流の岩にとまるヤマセミ。ふさふさの冠羽、白黒のまだら模様、大きなくちばしを矢印で紹介。オスの例として胸に茶色味がある。
川の風景によく似合う白黒の鳥。大きな体と冠羽が目を引きます。

いちばん目を引くのは、頭にふさふさと伸びた羽。これは冠羽(かんう)と呼ばれます。大きなくちばしに、個性的な髪形。青くなくても、横顔や体つきを見ると、カワセミの仲間らしさを感じられます。

山あいの川や湖などで暮らし、主に魚を食べます。水面を見渡せる枝や岩から獲物をねらう姿は、カワセミと共通。「キャラッ、キャラッ」と聞こえる鋭い声も、この鳥の存在を知らせてくれます。

紹介図はオスの例で、胸に茶色味があります。メスでは、翼の裏側に茶色い部分があります。白黒の鳥にも、よく見るとこんな色の違いが隠れています。

この鳥の魅力:白黒の模様、立派な冠羽、大きな体。山あいの水辺に似合う、存在感のある仲間です。

参考:サントリー「日本の鳥百科 ヤマセミ」、日本野鳥の会 BIRD FAN「ヤマセミ」

アカショウビンは、森にひびく赤い鳥

分類ブッポウソウ目・カワセミ科・アカショウビン属

最後は、名前に「カワセミ」が入っていないアカショウビンです。全長は約27cm。赤褐色の体と、大きな赤いくちばしが印象的な、カワセミ科の仲間です。

沢のある森の枝にとまるアカショウビン。赤いくちばしと赤褐色の体を矢印で示し、キョロロロロという声やカエル・サワガニなどを食べることを紹介。
赤い姿と独特の声が魅力。川に飛び込む仲間だけでなく、森で小動物を捕る仲間もいます。

この鳥が暮らすのは、よく茂った広葉樹林。沢のある森などで、カエルやサワガニ、トカゲ、昆虫といった生き物を捕らえます。魚を捕るカワセミやヤマセミを思い浮かべると、「森でそんなものも食べるんだ!」と、仲間の世界が広がります。

日本には、繁殖のためにやってくる夏鳥(なつどり)。森の奥から「キョロロロロ……」と、しだいに下がっていくような声が聞こえても、姿はなかなか見つかりません。声との出会いにも、わくわくする鳥です。

赤い体にも、ひそかな青が。腰には小さな青い部分があります。とまっているときは翼などに隠れて見えにくいですが、図では尾の付け根付近に、ちらりとのぞいています。

この鳥の魅力:緑の森に映える赤い姿と、遠くまでひびく声。姿が見えなくても、森の印象を変えてしまうような鳥です。

参考:日本野鳥の会 BIRD FAN「アカショウビン」、サントリー「日本の鳥百科 アカショウビン」

違う姿でも、同じカワセミ科の仲間

青くて小さなカワセミ。白黒模様で大きなヤマセミ。森で鳴く赤いアカショウビン。色や大きさ、暮らす場所は違っても、3種はみんなブッポウソウ目・カワセミ科に分類されます。

大きめの頭、長くとがったくちばし、短い脚。姿を並べて眺めると、共通する雰囲気が見えてきます。一方で、さらに細かな分類の「属」はそれぞれ異なります。

分類の参考:日本鳥学会「日本鳥類目録 改訂第8版」掲載鳥類リスト

カワセミ三兄弟のプロフィール
鳥全長の目安姿の印象主な暮らしの舞台日本での暮らし
カワセミ約17cm青い背中・オレンジ色のお腹川や池などの水辺主に留鳥。北日本では季節移動も
ヤマセミ約38cm白黒のまだら模様・冠羽山あいの川や湖留鳥
アカショウビン約27cm赤褐色の体・赤いくちばし沢のある森など夏鳥

「留鳥(りゅうちょう)」は、同じ地域で一年を通じて暮らす鳥。「夏鳥」は、日本では主に春から夏にかけて繁殖し、秋には渡っていく鳥です。地域によって見られる時期には違いがあります。

大きさと暮らしの参考:BIRD FAN「カワセミ」、サントリー「日本の鳥百科」のヤマセミ・アカショウビン

次にカワセミの写真を見たり、水辺で青い姿に出会ったりしたら、「白黒の仲間や、赤い仲間もいるんだな」と思い出してみてください。一羽の鳥から、川や森へと興味がつながっていきます。

観察するときは、少し離れて静かに。巣に近づいたり、録音した鳴き声で呼び寄せたりせず、鳥たちの暮らしを眺めましょう。

最後に、3問でおさらい

三兄弟の姿や暮らしを思い出して、気軽に挑戦してみましょう。選択肢を押すと、正解・不正解と解説が表示されます。何度でも選び直せます。

第1問

川や池で暮らし、青い背中とオレンジ色のお腹が印象的な鳥は?

正解は B:カワセミ

全長約17cmの小さな仲間。枝や岩から水面を見つめ、魚を捕まえます。

第2問

三兄弟の中でいちばん大きく、白黒模様と冠羽が目を引く鳥は?

正解は A:ヤマセミ

全長約38cm。山あいの川や湖などで暮らす、存在感のある魚とり名人です。

第3問

夏鳥として日本に渡ってきて、沢のある森などでカエルやサワガニを食べる赤い鳥は?

正解は C:アカショウビン

赤いくちばしと赤褐色の体が特徴。「キョロロロロ……」という声も魅力です。

青い宝石、白黒の名人、森の赤い鳥。気になった仲間から、少しずつ知っていきましょう。

イラストはAIで生成した成鳥の紹介図です。姿や模様には個体差があり、背景は生息環境を表したイメージです。手の図は大きさの参考で、鳥を手に乗せる場面ではありません。
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この記事を書いた人

図書館でブログを書くとある会社の社長。

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