空港でよく見かける「B737」と「A320」。よく似た姿の2機を、どうやって見分ければよいのでしょう?
B737はボーイング、A320はエアバスが造る旅客機です。オチュンと一緒に、顔・エンジン・尾翼の3つを順番に見ていきましょう。
この記事では、B737-800とA320を中心に比較します。エンジンの図は従来型のA320である「A320ceo」を例にしています。B737には737 MAXなどの世代の違いがあり、A320にも新しいエンジンを使うA320neoがあるので、全部が図と同じ形とは限りません。
🐱「見る場所がわかると、似ている飛行機にも違いが見つかりますよ!」
最初に覚えたい3つの違い
| 見るところ | B737-800 | A320 |
|---|---|---|
| 機首の形 | 先に向かって細くなる、シャープな印象 | 先端に丸みがある、ふっくらした印象 |
| エンジンカバーの外形 | 下側が平たく見える | 円形に近く見える |
| 垂直尾翼の前側の付け根 | 低いヒレが前方へ長く伸びる | 短く、なめらかにつながる |
まずは顔を見る B737はシャープでA320は丸みがある
横や斜め前から見えるときは、操縦席の窓より前にある「機首」に注目してみましょう。

図1 同じ向きから顔を比較。機体の形や細部は、特徴を伝えるために簡略化しています。
B737は、先へ向かって細くなるような形で、比較的シャープな印象です。一方、A320は先端に丸みがあり、少しふっくらした顔つきに見えます。
覚えるなら、「B737はすっと、A320はふっくら」。ただし、見る角度や写真の写り方でも印象は変わるので、顔だけで迷ったら、次の手がかりも探します。
🐱「オチュンの丸いほっぺみたいに、ふっくら見える顔がA320のヒントです!」
前から見えたらエンジンカバーの外形をチェック
次は、翼の下にあるエンジンを前から見てみましょう。見たいのは、中の羽根や空気を吸い込む穴の丸さではなく、そのまわりを囲む外側のカバーの輪郭です。

図2 B737-800と、CFM56エンジンを使うA320ceoの形を比べたイメージ。青い線は入口付近の外側のカバーの輪郭を示しています。実際の大きさを同じ縮尺で示した図ではありません。
B737-800では、エンジンカバーの外形の下側が平たく見えます。きれいな丸というより、下を少し押したおむすびのような輪郭です。エンジンと地面の間隔を確保するための工夫が、この形に表れています。中のファンまで平たい形をしているわけではありません。
A320のエンジンカバーの外形は、円形に近い輪郭です。図の下側の青い線をたどると、平たい部分と丸いカーブの違いがわかりやすいですね。
円形の例外は初期型B737のエンジン
ここで、ひとつ注意です。「外形が丸く見えるから必ずA320」とは決められません。 初期型のB737-100・-200は、細長いJT8Dエンジンを使い、入口付近の外形が円形に近いタイプです。古い写真や保存機を見るときは、この違いを思い出してください。
一方、737 MAXも外側のエンジンカバーの下側は平たくなっています。 B737-800とは別のエンジンですが、外形の下側が平たいという特徴はMAXでも見られます。空気を吸い込む穴やファンの丸さと、外側のカバーの形を分けて見ましょう。
737 MAXでは、エンジンカバーの後ろの縁にあるギザギザも手がかりです。前回のB767とB787の比較で登場したギザギザと同じく、「シェブロン」と呼ばれる形です。ギザギザがある飛行機は、B787だけではないんですね。
🐱「見ているのは、外側のカバーの形です。昔のB737もあるので、顔と尾翼も確認しましょう!」
横から見えたら尾翼の付け根に注目
顔がよく見えないときは、機体の後ろ側を見てみましょう。目印は、上に立っている大きな翼「垂直尾翼」の前側の付け根です。

図3 尾翼の前側の付け根を、横から比べたイメージ。A320にも、胴体と尾翼をつなぐ丸みのある部分があります。
B737-800には、尾翼の手前から低く長く伸びるヒレのような部分があります。「ドーサルフィン」と呼ばれる部分で、大きな尾翼が立ち上がる前に、小さな坂道が続いているように見えます。
A320では、そのつながりが比較的短く、なめらかです。「尾翼の前に、長い低いヒレがあるかな?」と探すと、見る場所がはっきりします。
この比較もB737-800が中心です。昔のB737まで、すべて同じ尾翼の形というわけではありません。
🐱「顔だけでなく、後ろ姿にも手がかりがありました!」
翼の先だけで決めるのは難しい
「翼の先が上を向いているのはB737」と覚えたくなりますが、A320にも先端が上に伸びる「シャークレット」があります。B737の「ウィングレット」と似た姿に見えるため、上を向いているかどうかだけでは区別できません。
A320には、小さな翼端板が上下に付いたタイプもあります。B737側にも、先端が上下に分かれるタイプなどの違いがあります。翼は補助のヒントにして、まずは顔・エンジン・尾翼を組み合わせてみましょう。
なお、A319やA321はA320と同じ仲間で、顔つきもよく似ています。「A320の仲間らしい」とわかることと、その中でA320型だと確定することは別。今回は、B737とA320を比べるための第一歩として楽しんでください。
空港で試したい観察の順番
- 顔を見る。 先へすっと細くなるか、丸みがあるかを比べる。
- エンジンカバーの外形を見る。 B737-800らしい、下側の平たさがあるかを探す。
- 尾翼の付け根を見る。 前に伸びる低いヒレがあるかを確かめる。
見えない場所があったら、無理に決めなくても大丈夫です。撮った写真で確かめたり、航空会社の案内にある機種名と見比べたりすると、次の観察の楽しみにつながります。
🐱「顔・エンジン・尾翼の3点セット! 次に展望デッキに行くときは、ぜひ探してみてください。」
オチュンと挑戦する復習クイズ
🐱「観察の準備はできましたか? 4問のクイズで、今日の手がかりをおさらいしましょう!」
選択肢を押すと、その場で答え合わせ! 各問1回ずつ回答できます。
第1問 おむすびのような入口
B737-800とA320を比べています。外側のエンジンカバーの下側が、平たく見えました。どちらを考える手がかりでしょう?
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正解はAのB737-800
🐱「下側が平たく見えるのは、入口まわりのカバーの形です。中のファンまで平たい形をしているわけではありません。」
第2問 翼だけで早とちり
翼の先が上を向いている飛行機を見つけました。B737と決めてよいでしょうか?
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正解はC
🐱「A320にもシャークレットがあり、B737のウィングレットと似た姿になります。翼の先だけでは、まだ決められません。」
第3問 尾翼の前の小さな坂道
機体の横から見ると、尾翼の前側の付け根に、低いヒレが長く伸びていました。今回の比較では、どちらの特徴でしょう?
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正解はBのB737-800
🐱「前へ長く伸びる低いヒレは、B737-800のドーサルフィンが手がかりです。A320は比較的短くなめらかにつながります。」
第4問 丸いからA320でよいかな
写真の飛行機のエンジンカバーが、円形に近く見えました。ここからどうするのがよいでしょう?
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正解はC
🐱「初期型B737-100・-200のエンジンは、入口付近の外形が円形に近いタイプです。737 MAXも外側のカバー下部は平たいので、この例外と混同しないようにしましょう。見え方は角度でも変わるため、複数の手がかりを組み合わせます。「もうひとつ確認」が、名探偵への一歩です!」
いくつ正解できたかな
回答済み 0 / 4問 · 正解 0問
🐱「4問答えると、結果が表示されます。」
🐱「一度に覚えなくても大丈夫。ひとつ発見できたら、次の飛行機がもっと楽しくなりますよ!」
イラストは、提供されたオチュンの画像を参考にAIで制作した説明用のイメージです。寸法や細部を正確に再現した図ではありません。
参考資料
- ボーイング 737 Next Generationの機体紹介
- エアバス A320ファミリーの機体紹介
- 川西市掲載の航空機紹介資料 飛行機の見分け方 11ページ
- 機首と尾翼を比較できる実機写真と解説 大泉勝彦 ねとらぼ
- Flightradar24 実機写真で見るエアバスとボーイングの外観の違い
- ボーイング 737 MAX エンジンとシェブロンの紹介
- ボーイング 737 MAX公式図面 737-8の正面図 2-10ページ
- プラット・アンド・ホイットニー 初期型B737-100・-200に搭載されたJT8Dエンジン
- エアバス A320とA321へのシャークレット装着
- BBC Airport Live 機首とコクピット窓の見分け方 1ページ

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