過信した時に現れるおばけソラモン『ワスレーヌ』

空港では毎日、たくさんの確認作業が行われています。

チェックリスト。
引き継ぎ。
指差呼称。
メモ。
ダブルチェック。

どれも当たり前の作業に見えますが、空の安全を守るためには欠かせない大切な行動です。

しかし、人は時々こう思ってしまいます。

「忘れないから大丈夫」

そんな時、どこからともなく現れるおばけソラモンがいます。

その名は――『ワスレーヌ』。

今回は、“人は忘れる生き物である”ことを教えてくれるソラモン、『ワスレーヌ』を紹介していきます。


目次

忘れることを忘れたときに現れるソラモン『ワスレーヌ』登場!

ワスレーヌは「記憶への過信」に現れる

ワスレーヌは、ただの忘れ物おばけではありません。

「覚えているつもり」になった時に現れる、不思議なおばけソラモンです。

たとえば――

  • 「あとで伝えればいい」
  • 「これは忘れない」
  • 「いつもの作業だから大丈夫」
  • 「チェックリストを見なくてもできる」

そんなふうに、“今の自分”を信用しすぎた時、ワスレーヌはそっと近づいてきます。

そして気づかないうちに、
未来の自分へ渡すはずだった大切な情報を、ふわりと消してしまうのです。


人は忘れる生き物

航空業界では、「人はミスをする」という前提で安全が作られています。

だからこそ、

  • メモを残す
  • 声に出して確認する
  • チェックリストを見る
  • 引き継ぎをする

といった仕組みが存在しています。

つまり大切なのは、
「絶対に忘れない人になる」ことではありません。

“忘れる可能性がある”ことを前提に行動することなのです。

ワスレーヌは、その大切さを教えてくれるソラモンでもあります。


ワスレーヌがよく現れる場所

ワスレーヌは、空港のさまざまな場所に現れます。

特によく目撃されるのは――

  • 引き継ぎの前後
  • チェックリストの近く
  • デスクの片隅
  • 作業の切り替わり
  • 「いつもの作業」をする場所

です。

電話や無線で作業が中断された時。
慣れた作業を急いで進めた時。
「覚えてるから平気」と思った時。

そんなスキを見つけると、
ワスレーヌはペラリと姿を現します。

付箋のような体をひらひら揺らしながら、
少しあざ笑うような顔でこちらを見ているのです。


悪気はないけれど、油断が大好き

ワスレーヌは悪いソラモンではありません。

むしろ、忘れることに対する緊張感を与えてくれる存在です。

ただし、油断が大好き。

  • 「たぶん」
  • 「まあいいか」
  • 「いつものだから」
  • 「忘れないから大丈夫」

そんな言葉を聞くと、どんどん元気になります。

逆に、

  • 指差呼称
  • 声出し確認
  • メモ
  • チェック
  • ダブルチェック

など、“基本に忠実な作業”が苦手です。

きちんと確認を行うと、ワスレーヌは少しずつ小さくなっていきます。


未来の自分を助けること

ワスレーヌが教えてくれる大切なこと。

それは、

「未来の自分を助ける」

という考え方です。

今の自分は覚えていても、
数時間後、別の作業が入った未来の自分は忘れてしまうかもしれない。

だからこそ、

  • メモを残す
  • 記録する
  • 伝える
  • 確認する

必要があります。

空の安全は、“記憶力”だけでは守れません。

人が忘れる生き物であることを理解し、
それを支える仕組みを作ることで守られているのです。


ワスレーヌは誰のそばにもいる

新人だから現れる。
ベテランだから現れない。

そんなことはありません。

ワスレーヌは、誰のそばにも現れます。

慣れた人ほど、
「大丈夫」という気持ちが生まれやすいからです。

だからこそ大切なのは、
自分を過信しないこと。

そして、
基本に忠実に作業すること。

もし机の片隅で、
ひらりと動く付箋のおばけを見かけたら――

それはワスレーヌが、

「未来の自分を助けてあげてね」

と伝えに来ているのかもしれません。

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この記事を書いた人

図書館で勝手に仕事をしている小さな会社のドケチ社長。口癖は「コーヒーの一滴は血の一滴」

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