A320ってどんな飛行機? オチュンと見つける、身近な空の人気者

空港でエアバスA320を見つけるオチュンのイラスト

空港で、すらりとした飛行機が滑走路へ向かっていく。

翼の下には、左右にひとつずつエンジン。機首は丸みを帯びていて、全体はすっきりとした姿。大きなジャンボジェットほど目立たなくても、よく見ると、なんだか親しみが湧いてきます。

その飛行機は、エアバスA320かもしれません。

「飛行機はどれも同じに見える」という人も大丈夫。顔や窓、翼の先をひとつずつ眺めてみると、いつもの空港がちょっと楽しくなります。今回はA320の見つけ方から、誕生の歴史、数字で見る大きさまで、オチュンと一緒に見ていきましょう。

オチュン

まずは、飛行機の顔を見てみよう! 『この子かな?』って探すだけでも楽しいね。

目次

A320はどんな飛行機?

A320は、ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスがつくる旅客機です。客室の通路が1本の「単通路機」で、左右の翼の下にエンジンが1基ずつ、合計2基あります。

短い距離から中くらいの距離まで、さまざまな路線で活躍する、航空会社にとって頼もしい存在。大きな飛行機ばかりが空の主役ではありません。日々の出張や旅行、久しぶりの帰省など、身近な移動を何度も支えてきました。

航空会社は、乗る人の数や路線の距離に合わせて飛行機を選びます。A320は150席前後からの座席を用意しやすく、国内線や近距離の国際線などで活躍する、いわば空の移動を支える働き者。通路が2本ある大型機とは、得意とする旅の規模が違います。

日本でも、たとえばPeachの機材紹介にはA320、A320neo、A321LRが登場します。ANAの座席表にもA320の案内があります。便によって使う機体は変わるので、出発前に予約画面や座席表を見てみると楽しいですよ。

ボーイングの737シリーズも、同じような市場で活躍するライバルです。どちらも世界各地の空港で見られ、似た大きさや用途の機体があります。比べながら見ると、それぞれの個性が見えてきます。

オチュン

何気なく乗っていた飛行機がA320だった! そんな出会いがあるかもしれないね。

ここが好き! A320の特徴を5つ見てみよう

A320の魅力は、外から見える姿だけではありません。空港で探したくなる顔つきから、客室や操縦席の工夫まで、5つに分けて見てみましょう。

① 丸みのある機首は、親しみやすい顔

B737-800のシャープな機首と、A320の丸みのある機首をオチュンが比べるイラスト

B737-800とA320の顔の比較。印象は見る角度によっても変わります。

横や斜め前から、操縦席より前の部分を見てみましょう。A320の機首は、先端に丸みがある、やさしい印象の顔つきです。

比べる相手をB737-800にすると、B737-800は先へ向かって細くなる、少しシャープな印象。写真を並べて見ると「顔つきが違う!」と気づけるかもしれません。

② 操縦席の端の窓は、SIMカードみたい?

A320の操縦席の外側の窓とSIMカードを比べたイラスト

A320の操縦席の左右それぞれ、いちばん外側の窓は、上の後ろ側の角が斜めに切れたような輪郭をしています。小さなSIMカードの形を思い浮かべると、覚えやすいかもしれません。

もちろん、本物のSIMカードと同じ形という意味ではありません。遠いと細部は見えないので、近くで顔がよく見えるときのお楽しみに。すべてのエアバス機に共通する形でもありません。

③ エンジンは翼の下にひとつずつ

B737-800とA320ceoのエンジンの入り口を比べるイラスト

B737-800と従来型A320ceoの例。エンジンの形は型式や種類によって異なります。

正面から見えるときは、エンジンの外側のカバーにも注目。たとえば従来型A320ceoの一例とB737-800を比べると、A320は丸に近く、B737-800は下側がやや平たく見えます。

ただし、丸いから必ずA320、とは言えません。 B737の初期型にも丸に近い外形の機体があります。世代やエンジンの種類、見る角度によっても印象は変わります。

翼の先には、上下に小さな翼端板が付いたタイプや、上に大きく伸びる「シャークレット」を付けたタイプがあります。シャークレットは従来型にも装備例があるので、それだけで新しいneoと決めることはできません。

顔・窓・エンジン・翼の先を組み合わせて、「A320の仲間かも」と考える。 慣れるまではそれで十分です。似たA319やA321まで含めて正確に知りたいときは、機体の登録記号を控えて航空会社の機材紹介や運航情報を確認してみましょう。

④ 客室は通路が1本。身近な旅を支える

機内に入ると、前から後ろへ通路が1本伸びています。左右に3席ずつ並ぶ配置を見かけることがあり、通路をはさんだ「3席+3席」を思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。座席配置やクラスは航空会社や機体によって異なります。

国内線や近距離の国際線など、身近な移動でも活躍する大きさ。乗った飛行機が、空港で見かけたA320だったと気づくと、ちょっとうれしくなります。

⑤ 操縦席には、小さなサイドスティック

操縦席の左右には、操縦士が片手で操作する「サイドスティック」があります。A320では、その操作を電気信号で伝えるデジタル・フライ・バイ・ワイヤを採用しました。

操縦するのはパイロット。コンピューターが操作を支える仕組みで、自動操縦と同じ意味ではありません。見慣れた旅客機の中にも、空の旅を変えた技術が詰まっています。

オチュン

ひとつの特徴だけで決めつけずに、いくつか合わせて見てみよう!

A320ファミリーは、長さの違う仲間たち

A318、A319neo、A320neo、A321neoを短い順に並べた、オチュンの比較イラスト

イラストは大きさの違いを伝えるためのイメージで、厳密な縮尺ではありません。窓やドアなどの細部は簡略化しています。正確な全長の目安は下の表をご覧ください。

「A320」は一つの機種の名前であると同時に、その仲間全体を「A320ファミリー」と呼ぶこともあります。ここ、最初はちょっとややこしいところです。

仲間 全長の目安 覚え方
A318 約31.4メートル ファミリーの中で最も短い仲間
A319 約33.8メートル A320より短い仲間
A320 約37.6メートル ファミリーの出発点となった機種
A321 約44.5メートル A320より長い仲間

全長はエールフランスが紹介するA318と、エアバスが紹介するA319neo・A320neo・A321neoの値を丸めた目安です。

いちばん短いA318と、いちばん長いA321の差は約13メートル。同じ家族の中でも、大型バス1台ほどの長さの差があります。A318はとてもコンパクト、A321は胴体が長く、より多くの人を乗せられることが特徴です。

A319、A320、A321には、従来型のceoと、新しいエンジンなどを採用したneoがあります。A318にneoはありません。

A321には、遠くまで飛ぶことを得意にしたA321LRや、さらに航続距離を伸ばしたA321XLRもあります。XLRの最初の機体は2024年、スペインのイベリア航空に引き渡されました。小さめの機体でも長距離路線へ飛べる、ファミリーの新しい可能性です。

窓の数や胴体の長さはヒントになりますが、斜めから見ると長さはわかりにくいもの。まずは「A320の仲間」を探し、あとで機種名まで調べると、観察がぐっと楽になります。

オチュン

同じ家族でも、背の高さならぬ胴体の長さが違うんだね。

数字で見るA320neoの大きさ

ここでは、ファミリー全体ではなく、A320neoを例に見てみましょう。数値はエアバスの機体紹介に基づく目安です。

項目 A320neoの目安
全長 約37.6メートル
翼幅 約35.8メートル
全高 約11.8メートル
座席数 一般的な2クラスの配置で150〜180席、最大194席
航続距離 約6,300キロメートル
巡航速度 約840キロメートル/時(Peachの機体紹介による目安)
エンジン 翼の下に左右1基ずつ、合計2基
客室の通路 1本

翼を端から端まで測ると、全長と同じくらい。そう思って展望デッキから見ると、横に広げた翼の大きさに気づきます。

座席数は航空会社の座席配置によって変わり、最大席数は一般的な配置と同じではありません。航続距離も、搭載する人や荷物、天候、運航条件などによって実際の飛行可能な距離が変わります。「必ずこの距離を飛ぶ」という意味ではなく、機体を知るための目安です。

たとえばANAが紹介するA320の一例は146席。座席数は同じ機種でも、航空会社がどんな座席をどう並べるかで変わります。巡航速度はPeachのA320neo機材紹介の値で、実際に地上を移動する速さは風などでも変わります。

オチュン

翼は横に約36メートル! 近くで見ると『思ったより大きい!』ってなりそう。

1987年、A320は初めて空へ

A320の開発計画が正式に始まったのは1984年。1987年2月22日、フランスのトゥールーズで初飛行を迎えました。

そして1988年3月26日、最初のA320がエールフランスに引き渡され、旅客機としての歴史が本格的に始まります。

A320の歩みを年表で見てみよう

年 できごと
1984年 A320の開発計画が正式に始まる
1987年 2月22日、フランスのトゥールーズで初飛行
1988年 3月26日、最初のA320をエールフランスに引き渡し
1994年 胴体の長いA321が初めて航空会社に引き渡される
1996年 短いA319が初めて引き渡される
2003年 ファミリーで最も短いA318が初めて引き渡される
2010年 A320neoファミリーの計画が始まる
2016年 1月20日、最初のA320neoをルフトハンザ航空に引き渡し
2024年 長距離型A321XLRが初めて引き渡される

年表はエアバスの紹介記事や年表、発表資料に基づいています。

大きな特徴のひとつが、操縦の指示を電気信号に変え、コンピューターを介して翼などの動く部分へ伝えるデジタル・フライ・バイ・ワイヤです。A320は、この方式を民間旅客機に本格的に導入した先駆けとして知られています。

操縦席の左右にある小さな操縦装置は「サイドスティック」。まるで小さなジョイスティックのような姿も、A320の操縦席の特徴です。操縦はパイロットが行い、コンピューターはその操作を支えます。

オチュン

見慣れた姿の中に、新しい時代の工夫が詰まっていたんだね。

ceoとneo、ふたつの世代

A320には、最初から発展してきた従来型のA320ceoと、より新しいA320neoがあります。neoは「New Engine Option」の略で、新世代のエンジンなどを採用したタイプです。

A320neoファミリーの計画が始まったのは2010年。最初のA320neoは2016年1月20日にルフトハンザ航空へ引き渡されました。

エンジンや翼の先などの改良により、燃料を効率よく使う工夫が進みました。数字の比較は座席数や機材の仕様、比較対象によって変わるため、具体的な削減率は条件とセットで見ることが大切です。

「古い・新しい」の違いを探すのも、飛行機観察のおもしろさ。ただし外見の特徴には重なりがあり、エンジンやシャークレットひとつだけでceoかneoかを断定せず、機体番号や航空会社の情報も確認しましょう。

飛行機の中でも、A320を楽しもう

A320の客室は通路が1本。左右に3席ずつ並ぶ配置を見かけることがあります。座席の数やクラス、内装は航空会社によって異なるので、乗る機体の座席表をのぞいてみるのも楽しい時間です。

窓から翼の先を眺めたり、空港に着いてから降りた機体の顔を振り返ったり。自分が乗ってきた飛行機を外から見つめると、さっきまでの旅が少し違って見えてきます。

特別な日だけでなく、ふだんの移動も空へ運んでくれるA320。その一機一機に、行き先と、それぞれの旅の物語があります。

次に空港で丸みのある顔を見つけたら、ちょっとだけ足を止めてみてください。

「あれ、A320の仲間かな?」

そう思えたら、もう飛行機を見る楽しみが始まっています。

オチュン

次に空港へ行ったら、一緒にA320を探してみよう!

オチュンと振り返る A320クイズ

読んだばかりの内容を、5問でおさらいしましょう。選択肢をひとつずつ選んでみてください。

第1問 A320の通路は何本?

A320の客室にある通路は、何本でしょう?

答えと解説を見る

答え:A。 A320は通路が1本の単通路機。左右に3席ずつ並ぶ配置を見かけることがあります。

第2問 だれがつくった飛行機?

A320をつくるメーカーはどこでしょう?

答えと解説を見る

答え:B。 A320はエアバスの旅客機です。ボーイング737シリーズは、似た大きさや用途の機体があるライバルです。

第3問 最初の飛行はいつ?

A320が初めて飛んだ年はいつでしょう?

答えと解説を見る

答え:C。 初飛行は1987年2月22日。1988年には最初の機体がエールフランスに引き渡されました。

第4問 丸いエンジンなら?

エンジンの外側が丸く見える飛行機を見つけました。どう考えるとよいでしょう?

答えと解説を見る

答え:B。 丸に近い外形の機体はA320以外にもあります。複数の手がかりを見て、必要なら登録記号などで確認しましょう。

第5問 A320neoの座席数

A320neoの一般的な2クラスの座席数の目安は、次のうちどれでしょう?

答えと解説を見る

答え:C。 エアバス資料の一般的な2クラスの目安は150〜180席です。実際の配置は航空会社によって異なります。

いくつ正解できたかな?

回答済み 0 / 5問 · 正解 0問

オチュン

5問答えると、結果が表示されます。

表紙と比較図は、提供されたオチュンを参考にAIで制作した手描き風のイメージです。飛行機の細部は、わかりやすくするために簡略化しています。

参考資料

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この記事を書いた人

図書館でブログを書く、とある会社の副社長。

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