雪の深さを測るソラモン『ユキハカリ』

雪がしんしんと降りつもる日、白くなった観測所のすみで、ひっそりとはたらきはじめるソラモンがいます。名前は『ユキハカリ』。小さなUFOのような体をした、ゆきのふかさソラモンです。

ユキハカリは、雪が降ると柱から伸びた棒にロボットの手でつかまり、まるで万歳をしてぶら下がるような姿になります。灰色の丸い体には雪が少し積もり、黒い顔の中には黄色い目だけがぽうっと光っています。口はほとんど見えず、表情は目だけ。でも、その目を見ると「ちゃんと測らなきゃ」と一生懸命になっている気持ちが伝わってきます。

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雪の日にはたらくソラモン『ユキハカリ』登場!

ユキハカリが測っているのは、雪の深さです。正しくいうと、ユキハカリは自分の体の下から雪面までの高さを調べています。

雪が降っていないとき、地面までの距離は決まっています。ところが雪が積もると、雪面がどんどん上がってきます。すると、ユキハカリから雪面までの距離は短くなります。その変化を見ることで、「今、雪がどれくらい積もっているのか」がわかるのです。

ユキハカリは体の下から超音波を出します。とくいわざは「スノーウェーブ」。ピッ、ピッと目に見えない音の波を雪面へ飛ばし、はね返ってくるまでの時間を調べます。雪が浅いときと深いときでは、音の波が戻ってくる時間が少し変わります。ユキハカリはその小さな違いを見逃しません。

UFOみたいな体のひみつ

ユキハカリの体は、まるい円盤型をしています。まるで小さなUFOのようですが、ただ飛ぶためだけの形ではありません。雪の中で安定して浮かび、下向きに超音波を出しやすいように、平たくて丸い体になっているのです。

体のふちには小さなライトが並んでいます。雪が増えたときには、このライトを点滅させて「せきせつチェック!」と知らせます。吹雪でまわりが真っ白になっても、ユキハカリの黄色い目と小さなライトは、ぼんやりと雪の中に浮かび上がります。

見た目は不思議で少し宇宙っぽいですが、やっていることはとてもまじめです。空から降ってくる雪を見守り、地面の上にどれだけ積もったかを、静かに測りつづけています。

吹雪の日でもがんばり屋

ユキハカリは、雪が降るとはたらくソラモンです。晴れた日にはあまり目立たず、柱のそばでじっとしています。でも、空が暗くなり、白い雪が舞いはじめると、ゆっくり目を光らせて動き出します。

ただし、吹雪は少し苦手です。強い風で雪が横から吹きつけると、ユキハカリはあわてます。体のまわりに汗のようなしずくを飛ばしながら、「ピッ、ピッ、ピッ」と何度も測り直します。

それでも途中でやめることはありません。雪の中に沈まず、棒につかまったまま、最後まで雪面を見つめつづけます。ユキハカリは小さな体でも、観測を守るがんばり屋なのです。

雪国を見守る小さな観測者

雪の深さを知ることは、とても大切です。たくさん雪が積もれば、道路の除雪や屋根の雪下ろし、交通への影響などを考えなければなりません。雪はきれいですが、ときには人の暮らしに大きな力を持つ自然現象でもあります。

ユキハカリは、そんな雪の変化を静かに見守っています。大きな声で知らせるわけではありません。空を飛び回るわけでもありません。ただ、雪が降るたびに棒につかまり、下を向いて、青白いスノーウェーブを出します。

「今、雪はどれくらい積もったかな?」

その問いに答えるために、ユキハカリは今日も雪原の中で働きます。まるいUFOの体に雪をのせ、黄色い目を光らせながら、ピッ、ピッと雪までの高さを測ります。

雪の深さを測るソラモン『ユキハカリ』。
それは、白い世界を静かに見守る、小さな観測者なのです。

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この記事を書いた人

図書館で勝手に仕事をしている小さな会社のドケチ社長。口癖は「コーヒーの一滴は血の一滴」

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